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2023年12月18日

【コラム】ペットボトルってどんなもの?種類やメリットについて解説

 23/05-5-1

 

ペットボトルとは、ポリエチレンテレフタレートから作られる容器です。さまざまな種類があるペットボトルは、用途によって使い分けられています。

今回は、ペットボトルの種類やメリットについて詳しく解説します。

 

 

■ペットボトルとは?

 

ペットボトルは身近な容器の一つです。ここでは、ペットボトルとはどのようなものなのか、わかりやすく解説します。

 

・ペットボトルの定義

ペットボトルとは、「ポリエチレンテレフタレート」と呼ばれるプラスチックから作られる容器です。ポリエチレンテレフタレートの原料は石油で、英語で「Poly Ethylene Terephthalate」と表記されます。この頭文字であるPETをとって、ペットボトルと呼ばれるようになりました。

なお、醤油加工品やみりん風調味料、ノンオイルドレッシングなどはペットボトルとして回収されますが、調理油や洗剤の入った容器は、リサイクルする際の洗浄工程で手間がかかるため、プラスチックに分別されます。ペットボトルだからと見た目で判断せず、必ず識別表示マークを確認してから正しく分別しましょう。

 

・ペットボトルの製造工程

ペットボトルは、はじめから使用時の形状で製造されるわけではありません。はじめにプリフォームと呼ばれる、小型の試験管のような原型を作ることからスタートします。

製造工程の詳細はメーカーによってやや異なりますが、以下のような工程で作られるのが一般的です。

 

  1. ポリエチレンテレフタレートを溶かし、プリフォームの金型に圧力をかけながら流し込む
  2. 金型を冷却し、形づけをする
  3. プリフォームを金型から取り出す
  4. 取り出したプリフォームを加工しやすくするため、約100°Cで加熱する
  5. 加熱によって扱いやすくなったプリフォームをペットボトルの金型にセットする
  6. 縦に伸ばすために、側面に無数の空気噴出口をもつ特殊な棒を使って押し込む
  7. 縦長に変形したプリフォームに空気を入れて膨らませる
  8. 金型を冷却し、形づけをする
  9. 金型から取り出して完成

 

・ペットボトルが透明な理由

ペットボトルを分別する際に気付いた方もいるかもしれませんが、ペットボトルはすべて無色透明です。ペットボトル本体にオリジナルデザインを施せば、他社商品との差別化につながりますが、なぜペットボトルは透明なのでしょうか。

その理由は、ペットボトルを再利用しやすくするためです。もしもペットボトルにデザインを施してしまうと、インクが混入してペットボトルの質を下げたりリサイクルがしにくくなったりするでしょう。

日本では、製造するすべてのペットボトルを無色透明にすることを業界全体で取り決めているため、本体に色のあるペットボトルは存在しません。これにより、日本のリサイクル率は世界でもトップレベルを維持しています。

 

 

■ペットボトルの種類

 

ペットボトルは中身によって種類が分けられているため、それぞれの特徴や違いを解説します。

 

・耐圧用ペットボトル

耐圧用ペットボトルは、炭酸飲料に含まれている炭酸ガスの圧力がかかっても破裂しないよう、ガスボンベのような形状です。底の形は5本足(ペタロイド形状)になっており、飲み口には圧力を逃すベンスロット(縦筋)が入っています。

 

・耐熱圧用ペットボトル

耐熱圧用ペットボトルは、果汁や乳性入り(クリームソーダなど)の炭酸飲料に使用されます。中身を充填する際、熱殺菌が必要になるため、温められても高温に耐えられるように飲み口を白く結晶化させて強度を高めているのが特徴です。また、炭酸ガスの内圧にも耐えられるよう、底はペタロイド形状になっています。

 

・耐熱用ペットボトル

スポーツドリンクや果汁飲料、お茶などには、熱い飲みものを入れても変形しにくい耐熱用ペットボトルが使われます。なぜなら、中身を充填する際、高温で加熱殺菌した後にキャップを閉めて冷水シャワーで冷やすため、温度差で変形しないようにする必要があるからです。さらに、飲み口を白く結晶化させ、強度や耐熱性をもたせています。

 

・無菌充填用ペットボトル

無菌充填用ペットボトルは「アセプティック用ペットボトル」とも呼ばれ、お茶やミネラルウォーター、ミルク入り飲料などに使われています。無菌の環境で殺菌されたペットボトルに殺菌された中身を常温で充填するため、密封後に加熱処理をする必要がなく、成分の品質や風味が損なわれません。

また、無菌充填用ペットボトルは耐熱性や耐圧性が備わっていないので、他の種類に比べて軽量で厚みが少なくなります。

 

 

■ペットボトルのメリット

 

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ペットボトルは、現代人にとって身近な存在ですが、これほど浸透したのにはペットボトルのメリットが大きく関係しています。

 

・取り扱いやすい

ペットボトルは軽くて持ち運ぶ際に便利です。同じ容量のガラス瓶と比較した場合、重さは1/7~1/10ほどしかありません。

また、開栓しても再び栓をして携帯することが可能なので、缶飲料のようにその場で飲み切る必要がなく、中身をこぼすリスクを軽減できます。

 

・割れにくい

ペットボトルは、衝撃が加わっても簡単に割れません。これは、製造技術の向上を図った結果、素材にプラスチックを使用することで得た効果です。

 

・衛生的

ペットボトルはとても衛生的です。国が定めた規格(食品衛生法)と業界の自主規制基準の両方をクリアしているため、誰でも安心して使用できます。

 

・透明性

ペットボトルは透明度が高く光沢感もあるため、外観や中身を美しく見せてくれます。また、内容量が一目でわかるのも便利です。

 

・リサイクルが可能

正しく分別・収集されたペットボトルは、再生工場でリサイクルできます。環境に優しい点もペットボトルの大きなメリットです。

 

 

■ペットボトルのリサイクルについて  

 

ペットボトルは加熱すると溶けて変形する性質があるため、リサイクルが可能です。リサイクル方法には、以下の2つがあります。

 

・水平リサイクル

水平リサイクルは、「ホリゾンタルリサイクル」「ボトルtoボトル」とも呼ばれます。使用済みのペットボトルを、再びペットボトルとして活用するリサイクル方法です。

 

・カスケードリサイクル

カスケードリサイクルとは、使用済みペットボトルをペットボトル以外の製品にリサイクルすることです。身近なところでは、食品パックや衣類、カーテン・カーペットなどに再び利用されています。

 

ペットボトルをリサイクルすることで、廃棄処分よりもCO2を大きく削減できます。しかし、正しくリサイクルするためには、一人ひとりが手間を惜しまない意識が大切です。

ペットボトルの分別方法は自治体によって多少異なりますが、一般的には以下の手順で行います。この機会に、もう一度確認しておきましょう。

 

  1. キャップを外す(キャップはPETではないため)
  2. ラベルを剥がす(ラベルはPETではないため)
  3. 飲み残しを処分し、水で洗って中の汚れを落とす(異物は取り除く)
  4. 横に潰す(提灯型ではなく、するめ型に潰す)

 

 

■まとめ

ペットボトルには軽量・衛生的などのメリットがあり、飲料や調味料の保存に最適です。リサイクルも可能なので、今後ますますニーズが高まっていくことでしょう。

斎藤容器ではさまざまな容器を取り扱っております。どのような容器が必要なのか判断に迷う場合は、お気軽にご相談ください。ご要望を伺い、取り扱う商品に最適な容器をご提案いたします。

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